2013年08月04日

◆ダルライザー6th

photo980.jpg(※2014.8.17 記)

 時間がなかなか取れなかったり、最近のWeb上における各ご当地ヒーロー公式コンテンツ及びファンによる情報充実振りから「まーうちがやらんでも大丈夫だし!」てな感じで、長いこと当ブログを放置しておりましたが、久々に戻ってまいりました。

 人様に頼るのは大層ラクチンなのですが、やはり、自分の言葉で書き留めておきたいモノってのもありますしね。

 てな訳で今更ですが、2013年8月4日、5日に福島県白河市・白河駅前広場にて上演されたご当地ヒーロー・ダルライザーのショー感想です。


◆動画:ダルライザー6th(YouTube)
◆ダルライザー公式


【あらすじ】※ネタバレ有

 「天才集団ダイス」のリーダー・No.1から抜き取られた彼の人格はメモリに記録され、バジオウに持ち去られた。

 残されたダイスのメンバーと協力し、逃げたバジオウを追うダルライザー。
 追い詰められたバジオウは、メモリ内のデータを自らに注入。

 しかし、サイコスナッチャー(人の精神を抜き取る)&リインカーネーションイジェクター(人にメモリ内の精神を注入)開発の真の目的は、注入した別人格で相手を操る事にあった。
 図らずしも機器の実験台としてNo.1に利用されていたバジオウ。

 実験は成功。バジオウを取り込んだNo.1の人格は、Wi-Fiを介し元の肉体に戻る。

 消滅したバジオウの代わりに目を覚ました別人格(3rd)の前に、復活したNo.1が登場。
 自らを「バジオウ」「3rd」と呼称する目の前の男が多重人格者であると語る。

 No.1はバジオウの人格から得た過去の記憶を元に3rdの人格へ揺さぶりを掛け、仲間に引き込もうとするが、3rdは差し出されたNo.1の手を振り払う。
 「変えられない悲しい過去があっても、そこに意味を見つけられたら、それが、俺がここに居る理由なんだ」

 No.1の企てを暴露した3rdは自らを「ラゴウ」と名付け、ダイスとその計画に立ち向かう決意を固める。

 一方、No.2とダイスの面々は、No.1が重大な「計画」を自分達にすら単独・極秘で進めていた意図を問い詰める。
 No.1は、大切な仲間を危険に晒さない為と答える。
「ダイスは俺が居なくても機能する事は分かっていた」

 No.1の言葉を受け、改めて信頼と結束を固めるダイス。
 そしてダルライザーもラゴウと共に、リーダーの帰還により復活した天才集団に立ち向かう。


* * * * * * * *


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【感想】

 今回、一部演出がややこしい事になってます。
 具体的には「バジオウの脳内描写」。

 バジオウの脳内におけるバジオウとNo.1の会話と、昏睡状態のバジオウを前に戸惑うダルダイスの様子が、同じステージ上にて演者の動きの切り替えだけで表現されます。
 ・・・正直、最初にNo.1がバジオウの枕元に立った時は一瞬、状況が理解できませんでした(笑)

 映像作品であれば如何様にも表現できるシチュエーションでも、日中の屋外で披露する生ショーでの演出となるとハードルが高く、普通は避けたくなりそうなもんですが・・・前作『5th』のスローモーション演技の際にも思いましたが、エラい力技。何と挑戦的な演出をかましてくるのか。
 その攻めの姿勢…嫌いじゃないっつーか、むしろ大好きです!!


 シナリオのテーマは『相互理解』との事。※YouTubeにUPされた動画の「概要」参照
 劇中、幾つかの対立関係が、対話による理解で解消されてゆく様が繰り広げられます。


photo981.jpg まずは「ダルライザーとラゴウ」。

 【5th】で新たな敵として登場しながらも、背後に何らかの事情を匂わせていたラゴウ(バジオウ)。
 今作でダルライザーはラゴウとダイスとの間に立ち、彼の声に耳を傾ける姿勢を貫きます。
 その甲斐あってラゴウの事情も明らかになり、最終的には共にダイスの野望に立ち向かう間柄に。
 前作で両者間に交わされた約束「1stを救う」、今作で新たに発生した目標「バジオウの奪還」。いずれも困難な道程だと思われますが、このコンビであれば、いつかきっと実現できるでしょう。


 次に「バジオウとラゴウ」

 ラゴウ達の記憶(トラウマ)を握ったNo.1は、それを利用しラゴウをダイスに引きこもうとするが、ラゴウは自分達の存在理由、そして現状を肯定的に受け止め、No.1の誘惑を撥ね退けます。
 これは相互理解というより、自己の内面と向き合い自己理解が出来たという事例ですが、彼らが多重人格という事もあって、今回のテーマに十分合致するのではないかと思い、挙げてみました。


 そして「ダイスNo.1と、他のメンバー」

 No.1が自分達にも明かさず単独で推し進めていた計画が露見し、ダイスのメンバーはNo.1を問い詰めますが、No.1の「大切な仲間を危険に晒さない為」であったとの言葉に、以前よりも更に結束を固めます。
 「仲間割れの危機→意思疎通で誤解が解ける」という、テーマ的に大変分かり易い描写でした。
 結果的に「雨降って地固まる」となりましたが、ダイスの各人も組織の活動に対して個別の思惑を持っている部分が垣間見えます。


 最後に「ダルライザーとNo.2」。

 【5th】でNo.2の懇願を受け入れ、一時的にダイス達と協力する事になったダルライザー。
 結局、ラストでダイスとは元の敵対関係に戻ったものの、ダイスの立ち去り際にNo.2を呼び止めた際、いつも通りの「二つ目」という蔑称を口に出した後「No.2」と呼び直しているんですよね(ちなみにNo.2は前作から「ダルマ」ではなく「ダルライザー」と呼んでますけど)。No.2もダルライザーからの(以前からの約束とはいえ、ダイスに不利な)要求に応える事を了承します。
 二人の間には敵でありつつも相手の立場を理解し、対等に対話が出来る関係が出来た模様。今回のテーマを最も表していたのはこの二人のように思えました。


photo982.jpg 今回の【6th】主役はラゴウとNo.1なんですが、最重要キャラはNo.2だったかも。

 【5th】からして、彼の存在が無ければダイスとダルライザーが手を組む事は出来なかったでしょうし、今回のラストにも繋がりません。
 ダイスとダルライザーが真に理解しあえる日が来るとしたら、その鍵になるのはNo.2じゃないかという気がしてますが、さて、どうなんでしょ?

 そういえば、ダイスには過去【2nd】でダルライザーと一時的に手を組み、仲間の目前で八百長試合(笑)を繰り広げたNo.5という人材も居ましたね。
 ・・・ダイス、根回し次第では内部から切り崩せるかもしれませんよ、ダルライザーさん?
 
 ショー全体で幾つもの「相互理解」が進んだ結果、ダルライザーとダイスの「敵対関係」が復活するのが、今回のストーリーという印象を受けました。
 相互理解の結果が対立の復活と書くとアレですけど、元の悪い状態そのままに戻ったではなく、個々が成長し、僅かですが将来に希望の持てる方向に前進していますね、着実に・・・さながら、同じ円をなぞっている様に見えても、実は螺旋を描いていたかの如く。


* * * * * * * *



 この作品で、震災からの「復興」をテーマにした三部作(『リメイク版1st』『5th』『6th』)は完結だそうです。
 改めて、各テーマは以下のとおり。

【1st】 夢、希望を持ち続ける
【5th】 壁の超越、協力
【6th】 相互理解


 震災から3年目。特に被災地においては解決していない問題が山積みで、残念ながら辛く厳しい状況はまだ続くのでしょう。
 そんな中でも希望を失わず、互いを理解し合い、立場を超えて協力してゆけば、困難を乗り越え復興の夢をを現実に出来る筈。
 その為にも、「努力と工夫で何度でも立ち上がれ!」





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